レンタカーで冬の北海道を巡った時の話 前編
またしても一人旅である。
別に友人がいないわけではないのです。誘ってもほとんど来てくれないだけで。いかん、雨が降ってきたな。
まあ、確かに日程はやたら長いしかなりお金もかかる予定だったし夏ならまだしも冬の北海道なんて考えるだけ寒いし仕方ないよね。仕方ないよね?
さて、今回の旅は当初何人かで行くつもりだったものが紆余曲折あり1人旅となったのでいつも通りの適当なやり方で行くことにしました。あらかじめ決めて予約しておくのは北海道へ行くための交通手段と金沢に帰るための交通手段、そしてレンタカーのみ。目的は流氷を見ることとジュエリーアイスを見ること。
それではしゅっぱーつ!
目次
金沢から北海道
今回は成田から新千歳に飛行機で行くことにしました。
初日は金沢から新宿行きの昼便のバスに乗り、東京でカプセルホテルに泊まり、適当に飯を食って寝ました。カプセルホテルに泊まるのは初めてでしたが出来損ないのSFみたいな感じがして楽しかったです。
翌日は成田から朝に出る飛行機に乗るため早朝に起き、シャトルバスで成田空港に向かいました。某格安航空機便に乗り込むと中にはぎっしり椅子が並んでいて人がぎゅう詰めになっており、2056年、市民権を剥奪され首都に居場所を失った彼らにもはや選択する権利すら無かった。飛行機の腹に詰めるだけ詰め込まれ、文字通り北へと飛ばされる彼らの目に光はなく口元には諦念すら浮かんでいた…みたいな妄想がとてもよくはかどりました。
座席は窓際で、景色がよく見えました。
離陸直後はちょうど夜明けの頃で、刻一刻と変化する空と雲がとても美しかったです。
新千歳空港に到着するとまずはレンタカー会社に連絡。今回利用したのは北海道レンタカーさん。めちゃくちゃ検索にひっかかりにくそうな名前だなぁ・・・。
ともあれこのレンタカー会社の何がすごいって安すぎて不安になるくらいの料金設定です。24時間で1300㏄クラスが2500円と格安でした。
電話をするとすぐに向かいますとのことだったので指定の場所でドキドキしながら待機しているとそれらしき車がすっと入ってきました。
この車に乗って事務所に向かい手続きするのかな、と思いきや会社の人が乗ってきた車がレンタカーらしい。その場で免許証の写真を撮り、料金を支払い、注意事項を確認して鍵を渡され手続きは完了です。車体の傷の確認などもなく、かといって会社の人の目の前で車の傷の写真とか撮るわけにもいかず、少し不安に思いながらの出発となりました。
新千歳~網走~ウトロ
ひとまず最初の目的である流氷を見るべく網走に向かいます。
網走まで今日中に行けてもかなり遅い時間になりそうだったので宿は予約せず、無理なく行けるとこまで行って手ごろな道の駅で車中泊することにしました。
結局その日は網走まで到達できてしまったので道の駅流氷街道網走で車中泊となりました。もちろん、車中泊中エンジンをかけっぱなしにはしませんのでどれほど冷え込むか気になりましたが幸いこの日の夜はそこまで冷えこまず、快適な夜を過ごせました。
写真はこの日の夕食。ワンパですが寿司です。この時、北海道にいる間は1日1食だけ金を惜しまず好きなものを食べても良いというマイルールを追加しました。
翌日、空が明るくなるころに起き、がりがりに凍り付いた窓の氷を落として出発です。
今日の目的地は知床半島のあたりのつもりだったので時間にはかなり余裕があるので早速寄り道することにしました。
尖っていたり突き出している場所が好きなので網走の北に位置する能取岬へ行ってみることにしました。
素敵な景色が見えてきました!
能取岬に到着です!寒いですが気持ち良いです。
岬の下には流氷がぎゅうぎゅうに打ち寄せており、まるで陸みたいになっていました。
勝手に抱いていた流氷のイメージとは少し違いましたがこれはこれで良いですね。
途中、展望台みたいな施設が見えたので北浜駅に寄りました。駅の横にはホーム外からも登れるようになっている展望台が併設されていました。
釧網本線は特にそうですが、北海道には味のある駅舎がかなり多く残っていて、そういうところも好きです。無人駅でもほとんどの駅にちゃんとした待合室がついているのも良いところです。(STB*1がやりやすいのです)
さてはともあれ、展望台に登ってみます。
す、すげえ・・・
海というより広大な雪原です。流氷は微動だにせず、波音も全く聞こえません。水平線まで見渡す限り氷と雪で埋め尽くされた景色は圧巻の一言です。
浜小清水まではずっとこんな景色を横目に楽しく運転しました。ところどころに展望台や浜に出れる駐車場が点在していて寄り道もはかどります。
脳がッ!!!震えるぅぅぅぅぅぅ↑↑↑↑
これ、歩いてシベリア渡れるのでは?と思えるほどみっしりと流氷が打ち寄せています。
もはやどこから陸でどこから海なのかわからないくらいびっしり氷が詰まっています。
流氷の上に雪が積もり、氷というより雪の塊に見えますがこうして氷が重なったところが淡く透き通った青色をしていて何だか貴重な宝物を見たような気分になります。
ここは先ほどの写真とは別の、国道から少し外れた以久科原生花園という場所で、人が少なく静かにじっくりと冬のオホーツクを楽しめました。駐車場もしっかりと除雪されていてありがたかったです。
流氷をみるおすすめスポットは @ryuhyonavi さんのツイートを参考にさせていただきました。
だいぶ寄り道しながら走りましたが行動開始が早かったこともあり昼前にウトロに到着。
この時期でも比較的簡単に行けるらしい知床のフレペの滝へ向かう前に腹ごしらえをすることに。
ワンパですがまた魚料理。煮付けがうまかった。写真右の小皿に入っている黒いゼリー状のものはサケの腎臓か何かの塩辛だそうで、独特な味がしました。
食後の運動としゃれこむためにまずは知床自然センターへ向かいます。
センターで長靴とスノーシューを借り、センターの裏に広がる森の中へ雪を踏みしめながら歩き、フレペの滝展望台へ
トレースはかなりあり、人もそこそこおり、迷うことはありませんでした。
森を抜けると目の前が開けます。
んん~すてき~~~♥
すてきです。(語彙力の低下)
展望台からウトロ崎灯台とフレペの滝。滝は凍り付いていました。
別アングルから。高いところから見ても水平線?地平線?まで見事に真っ白です。手前の方は流氷が詰まっておらず何だか久しぶりに海を見たような気がします。
プチスノーシューハイクで昇天した後、本日車中泊予定の道の駅うとろ・シリエトクへ戻りました。
ウトロの夜
どうやらウトロでは毎年冬になると知床流氷フェスなるものを開催しているという情報を仕入れたため、せっかくなので行ってみることに。一人だけど!
会場のある高台まで歩いて行きます。
会場はこんな感じ。会場全体がライトアップされており、良い感じです。
さっそく氷のドームに入ってみます。中はバーになっているとのことですが…
すすすすすすげえ!!!!!
ドームは複雑に入り組んでいて全体像は写真では写しきれませんでしたが、氷の床と壁、それに頭上にびっしりと生える無数の氷柱は見ものです。
氷のドームで大はしゃぎしたあとは、ウトロの港を一望できるスポットへ。
最後に知床自然センターの方のトークショーを楽しんでから帰ることにし、時間まで焚火の前でホットワインをちびちび飲みながら待つことに。
この知床流氷フェスなんかは複数人で行ってこそ楽しめるようなイベントであることは間違いないのですが、しかしソロで行った僕が大満喫できてしまったということは、(それだけ知床流氷フェスが素晴らしいイベントであったことはもちろんでしょうが)僕が一人旅の極致に達しつつあることの証左ではないかと感じました。
つまり、親子連れや夫婦やカップルが大半を占めるような場所でも周りの目を気にせず楽しめるようになってきているということ。
これはきっと幸せなことだ、と僕は思います。
今回も最後まで読んでくださった方、ありがとうございました。
良いお年を。
*1:station bivouac、いわゆる駅寝
年末の奥獅子吼山に登ってきた
目次
用事のない日と晴れの日がようやく重なったので2,3週間くらい前に登った奥獅子吼山に登ってきました。
前回と同じところを登るのも芸がないと思い、医王山にしようかと思ったのですが、Yahooの雨雲レーダーアプリによると医王山より奥獅子吼の方が圧倒的に積雪が多いようだったのでこちらにしました。
今回の登山は冬に向けて買い漁った山道具たちのデビュー戦でもあります。
登山口~山頂
登山口であるパーク獅子吼には雪は全く積もっていませんでした。積もっていたらバイクでアクセスできないので助かりました。
日はまだ昇っていませんが出発です。
最初の急登をガンガン登り、見惜峠の手前でようや雪に出会えました。
実に1か月半ぶりの積雪です。
見惜峠にはしっかりと積雪がありました。ここで標高600m弱ですから山頂はそれなりの積雪が期待できそう。
前回はガスガスで眺望ゼロで楽しめなかった景色も今回はバッチリです。
山頂~下山
いよいよ山頂です。
脳汁放出準備~!!!さん!!にー!!!
いち!!!!
あヒィ~
アッアッ ※金沢平野も一望できました。
アッアアッ ※白山(たぶん)が美しいです。
アヌァーン ※低木の間から立山も見えました。
アッアアッ ※何か良さげな写真撮ってみました
人間性を回復するためにコーヒーミルとドリッパーを準備し、お湯を沸かしながらミルをゴリゴリ回します。
コーヒーの粉にお湯注ぐとふわっとなるのめっちゃ好き
さて、挽きたて淹れたてのコーヒーで乾杯といこうではないかね??
山頂があまりに楽しくて小一時間滞在してしまいました。気温は4℃前後で晴れていることもありフリースを羽織ると少し暑いくらいでしたが履いてきた靴が3シーズン用だったので少し足が冷えてきたこともあり、泣く泣く撤収しました。
平日でしたが快晴だったためか帰路、合計10人近くの登山者とすれ違いました。
使った道具など
今回使った道具は
マジックマウンテン ラッセル
モンベル O.D.コンパクトドリッパー2
multifun コーヒーミル
ファイントラック パワーメッシュインナーグローブ
です。
マジックマウンテン ラッセル
ワカンつけなくても良さそうな雪質と積雪量だったのですがつい先日買ったばかりのワカンを装着してみました。
ワカンはマジックマウンテンのラッセルというモデル。
部活でも採用しているワカンで、昨シーズンも使用しかなり良かったので、ソロ登山で使用することを考え自分用に購入してしまいました。
http://www.magic-mountain.jp/item/category/58_pdf/58_p19_magicmountain.pdf
このワカンの良いところはデッキベルトがPUコーティングされているという点です。
とにかく雪がつきにくいのです。
山でよく見るエキスパートオブジャパンのワカンのデッキベルトは普通のナイロンの生地が剥き出しなので油断すると馬鹿でかいダンゴができてしまう(しかも全然取れない)のですがこいつはとにかく雪がつかないので快適です。しかも比較的安い。
マジでオススメ。
モンベル O.D.コンパクトドリッパー2
multifun コーヒーミル
山で挽きたてのコーヒー飲んだらうまいんじゃね?と思って買ったこの二つの商品。
自宅では既に粉になったコーヒーで淹れていたのですが、どうせだしとミルを買い、アウトドアで使えそうなドリッパーを買いました。
ユニフレームとかのコーヒーバネットでもよかったのですがモンベルのドリッパーがめちゃくちゃ小さくなるようなのでこちらを選択。
収納するとめっちゃコンパクト。単体では自立しないので箸とかを底についているループに通して使う感じですね。
コーヒーミルはAmazonで安いやつを買いました。
中に入っているのはこの3点。
黒いネジで粉の粗さを無段階で調整できます。
豆を入れるところ。満杯で入れて2杯分くらいです。
粉を受けるところ。
全体的に金属部分の縁がかなり鋭利なのでできればメスティンのバリ取りの要領でやすりをかけておいた方が安心かもしれないです。
耐久性についてはまだわからないです。
コーヒーミル手動 multifun 手挽きコーヒーミル セラミック刃 ステンレス製 ブラシ付き コーヒーミル アウトドア (紫)
- 出版社/メーカー: multifun
- メディア: ホーム&キッチン
- この商品を含むブログを見る
ファイントラック パワーメッシュインナーグローブ
人から貰ったファイントラックの スキンメッシュTがちょっと良かったので手袋も買ってみました。
せっかくなので、右手はインナーグローブ+中厚手のフリースグローブで左手はフリースグローブのみで登り、効果検証してみることにしました。
気温は6℃~4℃程度で少し汗ばむくらいのペースで登りましたが、左右でかなり違いを感じました。インナーグローブをつけていない左手は汗でべたつく感じがありやや不快でしたが右手は最後まで濡れた感じはほぼなしでした。意識して右手のフリースグローブで汗を拭いてみましたがやはり手はドライでした。
可能ならもっと低温環境でも検証してみたいと思います。
ようやく里まで冬が降りてきた感があります。年末年始の天気予報から目が離せない状況ですので、計画をされている方はどうぞお気を付けて。
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました!
【シュラフ比較】カタログスペックだけで冬山登山用シュラフを比較してみた!【モンベル イスカ ナンガ タケモ MOUNTAIN EQUIPMENT Mountain Hardwear Valandre】
目次
皆さんは冬山でどんなシュラフ使ってますか?
僕は冬山でも使用できるほどの保温力を持ったシュラフを持っていないので手持ちの3シーズン用シュラフを2枚重ねて使っています。
ひとつはモンベルのアルパインダウンハガー650#3。春から秋にかけての1泊以上の登山ではこれを使っています。シュラフの伸縮率が120%あり、シュラフの中で胡坐をかいたり膝を抱えて寝ることまでできるので気に入っています。
もうちひとつはノースフェイスの3シーズン用ダウンシュラフ。アルパインダウンハガー650#3を買うまではこれを使っていました。
現在ではこれを単体で使うことはありません。父親のお下がりなので名称や値段や買った時期は不明ですが温かさなどはアルパインダウンハガー650#3とほぼ変わらない印象です。ただダウンのフィルパワーが低いらしくそのぶん重くてデカいです。
写真だと大きさの差があまりないように感じますが、ノースの方はこれ以上小さくなりませんがモンベルの方はベルトなどで締めるとこの7割くらいの大きさまで小さくすることができます。
僕は冬山ではこの2枚を重ねて寝ています。僕が登った冬山で一番気温が低かったのが-15~-20℃くらいですが、一応寝れました。地面側から這い上がってくる冷気で夜中目が覚めた後はなかなか寝れずに苦しみましたがそれはおそらくマットの問題でしょう。
今年はマットに(たぶん)保温力を上げられる改造を施したので今年登る予定の山であれば十分耐えられるはずなのですが、二つ(しかもひとつはバカでかい)もシュラフをパッキングすると重量で2㎏超、容量にしてざっと15,6Lくらいにもなってしまうため、今年こそは冬用のシュラフを購入することにしました。
当初モンベルのアルパインダウンハガー800#1を購入するつもりだったのですが、ほかのメーカーのシュラフも調べて比較してからでも遅くないと考え直し、日本の主要なシュラフメーカーであるNANGA、ISUKA、mont-bell、それから最近できたTakemoという日本のシュラフメーカー、あとは外国のメーカーでMOUNTAIN EQUIPMENTとMountain HardwearそしてValandreの7社の、モンベルで言う#1くらいの保温力を持つ(と思われる)シュラフをひたすらピックアップしました。
外国のメーカーでシュラフを作っているところはめちゃくちゃ多くあるようですが、シュラフのスペックがわかりやすく記載されているメーカーが調べた限りではこの3社だけでした。
カタログデータを表にまとめてみた
というわけで、各社のHPやオンラインショップに載っているシュラフのスペックを表にしてみました!
この記事は公式HPにある記載だけを元に作成しているので、僕の解釈ミスなどの勘違いや和訳のミスなどがあるかもしれませんし、カタログスペックと実際の使用感に差異があるメーカーもあるかもしれないのであくまで参考までにどうぞ。
見ずらい表で申し訳ないです。
mont-bell | NANGA | ISUKA | Takemo | |||||||||
品名 サイズがあるものは「レギュラー」 |
ダウン ハガー 900#1 |
ダウン ハガー 800#1 |
アルパイン ダウンハガー 800#1 |
アルパイン ダウンハガー 650#1 |
オーロラ ライト 450SPDX |
オーロラ ライト 600DX |
UDD バッグ 630DX |
エア 700SL |
エア 630EX |
ダウン プラス ニルギリEX |
スリーピング マット7 |
品名 サイズがあるものは「レギュラー」 |
フィルパワー | 900FP | 800FP | 800FP | 650FP | 860FP | 760FP | 770FP | 720FP | 800FP | 720FP | 750FP | フィルパワー |
重量 モンベルはスタッフバッグ込み ナンガは「総重量」 イスカは「平均重量」 |
850g | 984g | 944g | 1216g | 865g | 1050g | 1045g | 1100g | 1020g | 1270g | 1150g | 重量 モンベルはスタッフバッグ込み ナンガは「総重量」 イスカは「平均重量」 |
羽毛量 | - | - | - | - | 450g | 600g | 630g | 700g | 630g | 700g | 700g | 羽毛量 |
収納サイズ 体積(概算) |
φ14×24㎝ 4.3L |
φ18×36㎝ 9.2L |
φ17×34㎝ 7.7L |
φ19×38㎝ 10.8L |
φ14×30㎝ 4.6L |
φ17×31㎝ 7.0L |
φ17×31㎝ 7.0L |
φ20×34㎝ 10.7L |
φ20×34㎝ 10.7L |
φ20×34㎝ 10.7L |
20×37㎝ 11.6L |
収納サイズ 体積(概算) |
COMFORT(快適温度) | -4℃ | -5℃ | -4℃ | -4℃ | - | -4℃ | -5℃ | - | - | - | - | COMFORT(快適温度) |
LIMIT(下限温度) | -10℃ | -12℃ | -10℃ | -10℃ | -13℃ | -11℃ | -10℃ | - | - | - | - | LIMIT(下限温度) |
最低使用温度 | - | - | - | - | - | - | - | -15℃ | -15℃ | -15℃ | -15℃ | 最低使用温度 |
生地 | 7dn | 10dn | 10dn | 40dn | 20dn | 20dn | 15dn | - | - | - | 20dn | 生地 |
値段 | ¥70,200 | ¥40,000 | ¥35,000 | ¥26,500 | ¥70,000 | ¥46,800 | ¥47,000 | ¥36,000 | ¥48,000 | ¥31,000 | ¥33,000 | 値段 |
特徴 | ストレッチシステム、独自の撥水加工 | 国内での羽毛洗浄や縫製、永久保証 「オーロラライト」にはオーロラテックス使用でカバー不要 「UDD」は羽毛に超撥水加工 |
3D構造、クリーニングサービス 「エア」には超撥水加工のナイロン66使用 |
生地に撥水 | 特徴 | |||||||
MOUNTAIN EQUIPMENT | Mountain Hardwear | Valandre | ||||||||||
品名 サイズがあるものは「レギュラー」 |
XEROS | GLACIER 700 |
FIREFLASH | HELIUM 800 |
Phantom Flame 15℉/-9℃ |
Phantom Flame Down 3℉/-16℃ |
Ratio 15℉/-9℃ |
LAFAYETTE | BLOODY MARY |
品名 サイズがあるものは「レギュラー」 |
||
フィルパワー | 800FP | 700FP | 800FP | 700FP | 800FP | 800FP | 650FP | 800+FP | 800+FP | フィルパワー | ||
重量 | 1075g | 1250g | 1000g | 1260g | 980g | 1231g | 1134g? | 1020g | 1180g | 重量 | ||
羽毛量 | 605g | 699g | 650g | 766g | 572g | 850g | 600g | 564g | 620g | 羽毛量 | ||
収納サイズ 体積(概算) |
27×25×21 14L |
30×22×20 13L |
25×21×20 10L |
28×23×20 13L |
18×30㎝ 7.6L |
20×33㎝ 10.4L |
20×38㎝ 11.9L |
5.5L | 7.0L | 収納サイズ 体積(概算) |
||
COMFORT(快適温度) | -5℃ | -6℃ | -1℃ | -4℃ | -4℃ | -9℃ | -4℃ | -5.3℃ | -5.4℃ | COMFORT | ||
LIMIT(下限温度) | -12℃ | -13℃ | -8℃ | -11℃ | -9℃ | -16℃ | -11℃ | -12.1℃ | -12.2℃ | LIMIT | ||
Good Night's Sleep Temperature/ 経験上のLIMIT |
-14℃ | -15℃ | -14℃ | -16℃ | - | - | - | -15℃ | -15℃ | Good Night's Sleep Temperature/ 経験上のLIMIT |
||
生地 | 10dn | 20dn | 10dn | 20dn | 10dn | 10dn | 生地 | |||||
値段 | £480 | £320 | £480 | £280 | ¥71,280 | $630→$450 | $260→$195 | \80800(税込) | \76800(税込) | 値段 | ||
特徴 | 静水圧1500mm の耐水シェル使用 |
撥水 | 撥水なし | 撥水ダウン使用 | ダウンの質に強いこだわり | 特徴 |
モンベルは安さと軽さのバランスが秀逸です。生地は撥水加工は当然としてストレッチが効いてこの値段はすごい…
重量はスタッフバッグ込みです。体積は円柱とみなして計算しているのでメーカーの公称の体積より大きめの表示になっています。
モンベル | オンラインショップ | ギア | スリーピングバッグ/マット
ナンガはこだわりと性能とアフターケアの面で圧倒的です。国内での羽毛洗浄や縫製というこだわりに加え、永久保証までついています。製品自体も生地に防水透湿素材を使用したり羽毛自体に撥水加工ほ施したりとすごいこだわったものをつくっています。
DOWN SLEEPING BAG – NANGA | ナンガ
イスカは価格とアフターケアが良いバランスです。縫製や生地にもこだわっているようです。個人的にHPが一番見やすかったです。
温度表示はEUの統一規格であるEN13537での測定値の表記はなく、「最低使用温度」の表記のみでした。
タケモは2015年設立の小さな会社で、今まで知らなかったメーカーですが確かに安いです。公式サイトの定価だとモンベルとあまり変わらない価格帯に思えますがAmazonなどではさらに安くなっているのでお得なのではないでしょうか。
温度表記はEN13537に基づく表記はなく、こちらも「最低使用温度」の表記のみです。
ショップ Takemo - 寝袋の店 Takemo (タケモ)
海外メーカーに関しては、為替レートの関係もあるとは思いますが、まずMOUNTAIN EQUIPMENTはかなり割高感があります。一部モデルには耐水性のある生地を使用しているようです。
MOUNTAIN EQUIPMENTの温度表記はEN13537の表記のほかに「Good Night's Sleep Temperature」という表記がありました。この表記の説明は特にありませんでしたが、文字通りにとらえるなら「EN規格だとこの温度になっちゃうけど実際のところはこれくらいまで使えるぜ!」ということでしょうか。
Mountain Hardwearは撥水ダウンを使っているモデルがあります。少々割高感はありますが本国のサイトでは一部商品が割引されていました。
スリーピングバッグ|マウンテンハードウェア 公式サイト - Mountain Hardwear
Sleeping Bags - Backpacking Gear | Mountain Hardwear
Valandreはとにかく効果ですがそのぶん羽毛にものすごくこだわっているようです。公式サイトに価格の表記が見当たらなかったのでここではアウトドア用品通販サイトキャンプスターさんの価格表示を参考にしています。
Valandreの温度表記はEN規格のほかにも「シュラフづくりの経験からいうとこの温度までいける」という温度表記がありました。もしかするとこのEN13537の規格はあまり現実に即していないのかもしれないですね。
【Valandre】 ヴァランドレ | ピレネー山脈からの技術ダウン
ヴァランドレ Valandre 正規品が特価|神戸の海外アウトドア用品専門店
以上がカタログスペックのみを元にして比較した結果です。
どれが買いか?
ここからは僕の個人的意見と判断になります。
調べてみて、モンベルのシュラフの価格と軽さに舌を巻きました。さすがはシュラフから始まった会社ですね。
作った表を見ながらもうこれならモンベル一択かな?と一度は思ったのですが、はたとシュラフカバーも考慮する必要があることに気づきました。
調べてみると割と高い。モンベルの一番上に出てくるカバーで10000円超えている。重さや体積も考慮に入れると…あれ?
あっこれナンガの方が・・・
というわけでナンガが第一候補に。
シュラフも「オーロラライト」シリーズは生地に「オーロラテックス」なる20000㎜・透湿性6000g/㎡/24hrsの防水透湿性を誇る素材を使用し、「UDD」シリーズでは羽毛自体に撥水加工を施しており、どちらも濡れにめちゃくちゃ強くなっているようです。「羽毛が濡れに弱いなら強くすればよくね???」とでも言わんばかりに羽毛に撥水加工してしまうの、好きです。
実際いくら結露しても保温力に致命的な影響が出ないかどうかと、UDDとオーロラライトのどちらがより濡れに強いのかは不明ですのでネットのレビューを漁りまくったり登山用品店の店員さんに訊いてみたりして決めようかな、と思います。
今回も最後まで見てくださりありがとうございました!
晩秋の奥獅子吼山に登ってきた!
ひと月前、白山に登った時確かに僕はもうすぐ冬がやってくるのだと感じました。
しかし12月に入ったというのに冬は訪れる気配がなく、それどころかこの記録的高温です。金沢では23度まで気温が上がりました。初秋の気温だぞそれは。
小春日和と呼ぶにしてはちょっと暖かすぎじゃないですかねぇ?
しかも曇ってたし。
気象庁の1か月予報とか3か月予報とか見てると今シーズンの北陸、絶対雪少ないだろうな~と半ば諦めモードに入っています。
前置きが長くなってそのまま愚痴になりそうなので本題に移ります。
目次
本題
今日は石川県の低山に登ってみようと思い立ち、アクセス面と楽しさのバランスが取れていそうな奥獅子吼山へ行ってきました。
冬になると積雪や凍結のためバイクでは登山口に到達できず、かといって冬山に登る親しい友人や先輩後輩に車持ちが1人もいない(車を持っている先輩がいることにはいるが年の差が割とあるんで誘いにくいんである)ので、公共交通機関で到達可能かどうか、という要素は僕にとってめちゃくちゃ重要なのです。
で、この奥獅子吼山の主要な登山口である獅子吼高原のゴンドラ乗り場は駅から3キロ強と徒歩圏内でなかなか良いのです。
登山開始
そんなわけで出発です。平日の朝、しかも曇天ということもあってかパーク獅子吼の第三駐車場には車は一台もありませんでした。
登山口へはこのゴンドラ乗り場の下をくぐって向かうようです。登山口に誘導する標識は多いので迷うことはありませんでした。
入山してから少しだけ沢沿いを歩き、すぐに現れる堰堤の前で沢を渡り、沢の左岸側の尾根に取り付きます。
最初は割と急登ですが道がつづら折りになっているのでそこまできつくはないです。
杉植と広葉樹が入り組んだ里山らしい感じです。石川に来てからこういう感じの里山にほとんど登っていなかったので何だか楽しいです。
広葉樹の葉はほぼすべて落ち、登山道には落ち葉が敷き詰められています。登山者も僕以外おらず、とても静かです。
月惜峠に到着です。
小屋はボロボロで入り口は封鎖されているようでした。中にはお地蔵さんが祀られているらしいです。
こりゃ間違いなく山頂はガスの中だぞ…
管理している方がいるようです。ありがたいことです。
林道との合流点。ここから登る人が多いらしいですが今日は一台も停まっていません。そもそも林道がもう冬期閉鎖されているのかも。
池塘が登山道沿いに点在しています。ガスが出ていることも相まって良い雰囲気でした。
登山道がぬかるんでいる箇所がかなり多く、石や丸木を配置したり排水溝を掘るなど整備にかなりの労力を割いている跡がみられました。
次第に周辺の木が低くなってきました。わくわくしますね。
さて、いよいよ山頂です。
ガスガスのピークに登頂
ぱっと目の前が開けました。
このガスの先が山頂です。
登頂~!!
山頂は広々した草地になっています。ここだけピンポイントで木が生えていないのが不思議ですね。
ちなみに山頂から南方に走る稜線をグーグルアースとかで見てみると、同じような草地がいくつか点在していることが分かったので、冬期に人のあまり来なさそうな場所で雪上生活技術の訓練をしてみるのも面白そうだと思いました。
少し休憩です。
山で飲むコーヒーはうま~い!
慎重に下山
眺望も全くないので下山です。
同じ道をピストンするのも芸がないので林業試験場に降りるルートで下山することにしましたが…
往路で利用した道よりずっと登山者が少ないようでトレースがかなり不明瞭で、さらに積もった落ち葉で道がかなりわかりにくいです。
ピンクリボンがある部分とない部分のムラも激しく、送電線の管理用の道や謎のトレースもいくつかあり、慎重に下山しました。
ササの下にしっかりトレースが残っていますが上から見る限りただの藪です。
下山口周辺はさらに色々な道が入り乱れており、少し迷いました。
この看板があるあたりです。
わかりにくいですが左側に向かう道の先に林道が走ってるので下山してくるとそちらに行ってしまうのですが、林業試験場に出るには右に延びる薄いトレースをたどらなくてはなりません。
北アルプスの主要な登山道ではよほどの状況でない限り迷いたくても迷えませんがこうした里山はめちゃくちゃ難しいですね。
高校の時里山に登ってめちゃくちゃ苦労して読図して歩いたことを思い出しました。
当時は登山の大会でGPSが使用禁止だったこともありコンパスと地図のみで現在地を把握していましたが、今は心置きなくスマホGPSが使えるので現在地を見失うこともほとんどなくなりました。
僕は読図能力は体力と同じで定期的に読図をしないとだんだん衰えていくものだと思っているので、たぶん今の僕がGPSを使えない状況に陥ったらちょっとやばいだろうな~と少し危機感を覚えました。
登山口の林業試験場脇からパーク獅子吼まで戻る道にはいくつも案内標識が立っており、ずいぶん親切だなと感じました。
使った道具の感想とか
実は今回、ストック(ポール?)を初めて使用して山に登りました!
これまでは「ストックかぁ…別に無くても歩けるわけだし、そういうの使うのは体力とか足腰が不安になる30代とか40代になってからで良いかな~」という考えが頭にあったのと、使わないときめちゃくちゃ邪魔そうに見えるので敬遠していたのですが、先輩が意外と楽だと言っているのを聞いて、物は試しだと買ってみました。
買ったのはモンベルのアルパインポール。たぶん一番安いやつです。
実際に使ってみて、登りはたまに鬱陶しく感じる一方で何となくバランスがとりやすい気もするし、正直あっても無くても大して変わらんなという感じでした。平坦地ではもはや邪魔なだけなので地面につかずに持って歩きました。
しかし、下りではかなり効果があるように思います。不安定になりそうな場所でもちょっとストックをつくだけでかなり安定して歩けているような感じがしました。モンベルのPOPには「推進力とバランス感覚をサポートする」というようなことが書かれていましたが、個人的には専らバランス感覚をサポートしてくれる道具のように感じました。
一本持っておくとビバークの際に使えそうだし、骨折を固定する副木としても使えるし、これは意外と応用の効くギアなのです。
雪上歩行でも結構使えるらしいので、これからの季節使う機会はかなりありそう。
ちなみに、僕は最近日帰り登山はオスプレーのケストレル38のサイドのベルトを絞って使っています。(これ以上小さいまともなザックを持っていないのです)
こいつには「ストウオンザゴートレッキングアタッチメント」という長ったらしい名前の機構がついていて、それがめちゃくちゃ便利でした。
ストック仕舞いたいなーというときにザックを背負ったまま簡単にザックに固定できるのが無精者の僕にぴったりで最高でした。
僕は小屋泊まりを基本しないのでこのザックを登山で適切な容量で使用したことは一度もないのですが(本当に何でこのサイズ買ったんですかねぇ僕)、割と気に入っていて旅行のときはこれをよく使います。
文字数がだいぶ多くなってしまったのでこの辺で。
読んでくださりありがとうございました!
原付で北海道に行った時の話 【スーパーカブ50 北海道ツーリング】 その4 (最後)
続きです。これがラストになります。
今回は積丹半島でゴキゲンになっちゃった話です。
前回まではこちら
目次
10日目 天塩~小樽
正直、この日は記憶が曖昧です。写真も2枚しかないし。
距離にして260㎞ですので金沢~新潟間よりは短いですが、それでも原付でこの距離はなかなかハードでした。
たしかひたすら国道231号線を走っていたはずなのですが、確信が持てません。
次回行くときはこの辺りはじっくり楽しみたいです。
写真の2枚あるうちの1枚はこちら
小樽での夕食です。異常に茄子の天ぷらが食べたくなったので探して入ったお店。天ぷらもかなり美味でしたが左上にあるホタテの刺身もなかなか良かったです。
この日の宿は市街地にあるゲストハウスハーベスト。小樽の観光地からのアクセスもそこそこ良く、清潔で心地の良いゲストハウスでした。
もう一枚の写真は撮影の意図がよくわからない写真でした。何があったんだ・・・
11日目 小樽~積丹半島一周~ニセコ
今回の記事のメイン。というか9日目以降はこの日しかまともに写真を撮っていないです。
今回の旅はとにかく行き当たりばったりで、事前に色々調べていきたい場所を決めて行く、というスタイルではありませんでした。
というのも僕の場合、行きたい場所をあらかじめ決めてしまうとどうしても時間に追われてしまうか、目的地をひとつずつ消化しながら旅行をしているような感覚、ある種の義務感のようなものを感じてしまうのです。
わかりにくい言い方ですが、「ここに行きたい!」ではなくて「ここに行かなくちゃ!」という気分になってきてしまうのです。
なので僕は一人旅の時は一番行きたい場所を数か所だけ決め、そこに至る道中の面白そうな場所に寄るというスタイルです。
まあただ単に無計画なだけだけとも言えるのですが(笑)
話が逸れましたが、今回の2週間近い旅の中で行くと決めていた場所が利尻島、礼文島、そして積丹半島です。
利尻礼文に行きたかったのは前回か前々回でお話したように昔ノシャップで会ったおっさんに勧められたからです。
積丹半島に行きたかったのは、僕が親から積丹の海がどれほど美しいかを何度も聞かされたからです。
ならばぜひ自分の目で確かめてみよう、ということで小樽を出発です。
道中静かできれいな池を見つけたりしました。
国道から外れた道を走り、日本の渚百選というのに選ばれているという島武意海岸に到着。
この低いトンネルを抜けた向こうにあるようです。
トンネルを抜けると目の前がぱっと開け、こんな景色が広がっていました。
アッ、アッ・・・(きれい)
澄海岬の海も非常に綺麗でしたが、この海も全く引けをとならない美しさです。
海岸までかなり高低差がありますが降りてみました。
観光バスの団体さんとちょうど入れ違いで、この隠れ家みたいな静かな海岸をしばらく独り占めできました。
左手に石積みの土台のようなものがありましたが鰊番屋か何かの跡でしょうか?
島武意海岸を満喫した後、今度は神威岬へ向かいます。
序盤でシカの群れと並走して以来の野生動物。気持ちよさそうに寝そべっていました。
さて、いよいよ神威岬です。駐車場から割と距離があるようです。
先端はまだまだ先ですが・・・
きもちいい~~~!!!!!
すげえ、すげえよ神威岬!
とても深みのあるきれいな青色がどこまでも続いています。
脳みそがとろけるぅ~~~~!!!!!!
海底の石のひとつひとつがはっきり見えるほど透き通った青と岩にあたって泡立つ波の白のコントラストはまさに自然の芸術作品です。
どこかの作家が「世界をデザインしたトータルデザイナーがいるなら青い空に白い雲を浮かべることを思いついたそいつは天才だ」と言っていたのを思い出しました。
しばらく絶景を堪能したあと後ろ髪をひかれつつニセコへ向かいます。
途中、神仙沼という場所に寄りました。
森の中に敷設された木道を歩いていくとふいに目の前が開け、湿原が現れました。
こういうロケーション、好きです。
外からは見えないけど森や山の中に広々とした湿原が広がっている感じ。
今年の夏に行った高天原とか、その奥の夢ノ平とかまさにそんな感じでした。
一番大きい池が神仙沼というようです。
ニセコから見た羊蹄山。すっぽりと笠を被っています。今回は登りませんでした。
本日の宿はニセコのオオワシロッジ。ここはそこそこ有名なのではないでしょうか。
ハイシーズンである冬は軒並み満室らしいですがこの時期なのでかなり空いていました。部屋は簡素ですが快適でした。シャワー室はかなり数があったので登山後とかでもよさそうな感じでした。
12日目 ニセコ~洞爺湖~小樽
わけのわからないルートですが洞爺湖、行ってみたかったので行くことにしました。
瀬戸内海みたいです。
せっかくなので洞爺湖を一周することに。
すごく穏やかで静かな湖です。羊蹄山も見えますね。
湖岸にキムンドの滝という滝があるらしいので行ってみました。
増水か何かで歩道が崩壊したため滝は見えませんでした。写真は行けるギリギリの場所ですが、何だか川の中を歩いて行けそうな雰囲気・・・笑
でも何かあったら嫌なので行きませんでした。
そんな感じでうろうろした後、小樽に向かいます。
ちょっと町を観光しました。
帰りも新日本海フェリー。新造船でした。露天風呂があってめちゃくちゃテンションがあがりました。
13日目 新潟~金沢
帰りました。
感想
原付の良いところは法定速度が30㎞/hなので気持ちのいいところを堂々とのんびり走れるところかな、と思いました。
ただ、ゆっくりしか走れないことが辛い時の方が多かったです。
だってどんだけ走っても全然景色が変わらないんだもの。
延々と山の中、原野の中、トンネルの中を走り続けるといかに絶景でも単調過ぎて退屈になってきます。
北海道ツーリングするなら排気量は50㏄以上が良いと思います。ツーリング中、かなりカブは走っていましたがほとんどが110㏄とかの原付二種だったし。
また、ヘルメットには音楽聴けるヘルメット用のスピーカーをつけると良いかもしれないですね。単調な景色も映画のワンシーンみたいになってまた違う楽しさを見つけられるかも。
今回の旅は見たかったものを全部見ることができて大満足でした。
次はぜひバイクで行きたい!!
・・・
読んでくれた方、本当にありがとうございました!
原付で北海道に行った時の話 【スーパーカブ50 北海道ツーリング】 その3
続きです。
今回は礼文島を満喫した後台風直撃の洗礼を受けた時の話がメインになります。
前回と前々回はこちら
目次
7日目 利尻~礼文
礼文島は花の浮島という別称を持つ島で、その名の通り島内には多くの花が咲き乱れています。冷涼な気候からか、海抜0mから多種多様な高山植物が生育している特異な島です。
今回は9月中旬の訪問になったので花はあまり期待できませんが、それでもとても楽しみです。
ちなみにこの時すでにこの近辺に台風が直撃することがほぼ確定していました。おそらくタイミング的に礼文島で連泊すればやり過ごせるし、特に旅行に支障はきたさないだろう~(フラグ)と見込み礼文島へ渡ることに決めました。
礼文島に到着です。
今日泊まる予定の宿の方に会って、島内散策をしてから向かう旨を伝えると、今日は天気が良いので島の北端であるスコトン岬に行くと良いとアドバイスをいただいたので早速向かうことに。
スコトン岬に向かう道中、寄り道した海岸から利尻岳が見えました。
良いお天気ですが山頂付近はガスで隠れています。昨日は本当にラッキーだったようです。
利尻もそうでしたが礼文も海がめちゃくちゃきれいです。
昆布みたいなのが波に任せてゆらゆら揺れていて見ていて飽きません。
何度か寄り道を挟みつつスコトン岬に到着。
かつて宗谷岬と「日本最北端」を争っていた場所ですが、測量の結果宗谷岬の方が北にあることが判明したため現在は「最北限」と名乗っているそうです。
なんだか子供の喧嘩みたいで面白いですね。
宗谷岬は岬かこれ?みたいな場所ですがここスコトン岬は文句のつけようのないほど突き出した岬なのでそれっぽさがあって、あまり観光地感が無いのも相まってなかなか良い雰囲気です。
帰り道も同じはつまらないので別の道から進むことにしました。
利尻岳から見たときはずいぶんのっぺりしているように見えましたが意外とアップダウンは激しいです。海岸線も海食崖になっていてかなり切り立っています。利尻とある意味対照的な島ですね。
歩道を歩いてゴロタ岬なる場所までやってきました。ため息が出るような景色です。
ゴロタ岬のすぐ下からスコトン岬方面。
海があおーい!!
本当にきれいです。
カブを入れて一枚。
こんな気持ち良い道をトコトコ走れるって何て贅沢なんだ…
花は大方咲き終わっていましたが咲いているのもありました。
開花のピークで咲き乱れる中散歩するのも気持ちいいでしょうが、遅咲きの花を探して歩くのもこれはこれで素敵ですね。
そのまま「礼文島で最も綺麗な海」と呼ばれる澄海岬(すかいみさき)へ。
最初、湾じゃねえか。と思いましたが左側にちゃんと岬がありました。
澄んだ海、と書いてskyと読ませるのが何だかオツですね。
話が上手な売店のお姉さんに乗せられてトドを食らいました。
思ったよりずっと淡泊な味でしたが、これは観光客用に赤身だけ出しているそうです。地元の人はクセのある脂身も食べるとか。
それも食べてみたいな~
その後港に戻って本格的に腹ごしらえをすることに。
ところで北海道には「サケのちゃんちゃん焼き」という料理があります。サケと野菜を合わせたものを味噌で焼く料理ですが、礼文ではサケをホッケに替えて焼いた「ホッケのちゃんちゃん焼き」が有名だそうで。ホッケは大好物なのでぜひそれを食べてみることに。
汁とホカホカの白米と一緒に出てきたのがこちら
生のホッケの上に味噌とネギを乗せて炭火で焼いていきます。
火が通った場所から箸でほぐし、ネギ味噌を加えガッとかき混ぜて白米と一緒にかきこみます。
う、うめぇ・・・・!!!!!!!
こんな美味しい魚料理は初めてだぁ・・・
プリプリで脂の乗ったホッケ、香ばしい香りのネギ味噌の組み合わせだけで感動的に旨いのに、それにホカホカの白米が合わさるともう言葉がでてこねぇ。
礼文島に行ったら海鮮丼よりも騙されたと思ってホッケのちゃんちゃん焼きを食べてみてください。ほんと旨いから。
大満足の昼食を終えたあと、映画「北のカナリアたち」のロケ地へ行ったり桃岩展望台でのんびりし、本日の宿に向かいます。
この日の宿はヤバいユールホステルとして名高い「桃岩荘」です。
この宿がどんな感じなのかはいろいろな方が紹介していると思うので詳しいことは省略しますが、とにかく熱くて濃かった。
8日目 台風直撃
翌日は台風直撃で船は始発から全便欠航のため桃岩荘に連泊です。
このまま台風をやり過ごせるものかと思っていましたが昼過ぎくらいだったでしょうか、避難勧告が発令されました。
まじかよ
オーナーの指示でヘルパー、ホステラー全員礼文町役場に避難することに。
何気に人生初避難です。まさか最果ての島で避難するとは思ってもみませんでした。
避難所ですが気さくなヘルパーさんや面白いホステラーさんと楽しく過ごせました。
避難勧告はその日解除されることはなく、この日はここで寝ました。
9日目 礼文島~天塩
翌日、避難勧告解除となり桃岩荘に戻れました。かなり波風が激しかったですが道路や桃岩荘に特に被害はなく、ほっと安心です。
ところが安心したのは束の間、台風は過ぎ去ったものの波がとても高いため午前のフェリーがすべて欠航を決定しました。
まぢかよ
さすがに午後の最終便まで欠航となると今後の行程に大きな影響が出るので少し焦りました。
休暇が今日までしかないホステラーの方の焦りは僕の比ではなかったでしょう。
ところが何とか午後の便は出航してくれるということで大勢のホステラーさんと一緒に礼文島を脱出することができました。
台風過ぎたあとでも海には影響がかなり残るというところまで考えが回りませんでした、本当に危なかった~
ヘルパーさんはじめ、引き続き島に残るホステラーさん達が見送ってくれました。
半分くらいは避難所にいましたが、桃岩荘は本当に独特な宿でした。こんな宿はきっと世界中探してもここしかないだろうと思います。
合わない人はとことん合わないでしょうが、合う人はとことん合う宿だと思います。僕には正直あまり合いませんでしたが、合う人にとっては第二の故郷や心のふるさとに成り得る場所なのではないでしょうか。
・・・なんて思いながら小舟よろしく揺れまくるフェリーで吐きそうにながらも稚内に到着。揺れない地面、サイコ~
ここからは迫りくる夕闇に追われるようにカブをぶっ飛ばして今日の宿に向かいます。
明日には小樽に着いていたいのでなるべく距離を稼いでおきたいのです。
完全に日が落ちた後に到着した本日の宿は鏡沼海浜公園キャンプ場のライダーハウス。
キャンプ場に併設された簡素なプレハブの中で雑魚寝します。なぜかキャンプするより安く泊まれます。
電源はたしかプレハブひとつにつき1箇所しかなかった記憶があるので他のライダーさんとうまく譲り合う必要があります。
すぐ近くに温泉があり、入りましたが今までに体験したことのない独特な泉質で面白かったです。
次回
次回は
- 積丹ブルー
です。
たぶん次回で最後になると思います。
読んでいただけると嬉しいです!
原付で北海道に行ったときの話 【スーパーカブ50 北海道ツーリング】 その2
続きです。
今回は脳みそがじんじん痺れるくらい最高に気持ち良い景色をうまく文章で伝えられたらいいなと思っています。
前回はこちら
目次
5日目 興部~宗谷岬~稚内~利尻島
この日もあまり天気は良くありませんでしたが北の方は少し晴れ間が見えます。
この5日間で初めて青空を拝んだ瞬間でした。
興部をかなり早朝に出発したためどのガソリンスタンドも開いていないのに燃料計の針が「E」の字にかかったときは本当に焦りましたがカブはそれから50㎞ほどガス欠することなく走ってくれました。後で調べたところ、このカブの燃料計はまじでガバガバらしく燃料が4分の1(1リットル)残っている段階でEmptyを指すらしいです。脅かしやがる
なんとか給油したあと、ひたすら238号線を北上します。
晴れてきました。
もううきうきが止まらない。
浜頓別の市街地を抜けたあたりだったでしょうか、道沿いにめちゃくちゃ小さい看板を見つけました。
「エサヌカ線入り口」
とかそんなようなことがそっけなく書いてありました。
気まぐれに行き先を決めてここまで来ていた僕はエサヌカ線とは何かをこの時点では把握していませんでした。僕は2012年発行のマップルを持参していたのですがそれには特に何か面白そうなものがあるとは書いてなかったし。でもまあとりあえず寄ってみようということで脇道に入っていきました。
本当に寄ってよかった。
入ってすぐにこんな感じの電柱もガードレールもないまっすぐな道が続いていてめちゃくちゃテンションが上がりました。
これはすごい!これがエサヌカ線かぁ!寄ってよかった~!!!
なんて感動してたくさん写真を撮って余は満足ぢゃとにんまりして僕は再び走り始めたのですが
ところがどっこい、本番はこれからでした。
しばらく走ると道は森に突き当たってクランク状に曲がっていていたので変な道だなぁと思いながらクランクを抜けたときの感動といったらもう!
僕はいまだこれに勝る景色を見たことがありませんし、このとき以上に感動したことはないと言っても過言ではありません。
少なくとも僕にとってはこの景色は完璧に近い絶景でした。
この道でばしゃばしゃ写真を撮ったあと、終始にやにやしながら終点まで走りました。
こんな天気でこんな道を全身で風を切りながら走り抜けるって、そんなの気持ちいいにきまってるじゃん・・・
この日は朝以外ずっと好天でした。
奥に写っているのが宗谷丘陵です。ここは白い道が有名ですが利尻礼文くらいしか事前に下調べをしていなかったのでスルーしてしまったのはちょっと惜しかったです。
しかし、考え方を変えれば次に来た時の楽しみとしてとっておいたともとれるわけで。
いやぁ~~~~また行かないとね!!!!
そして最北端です。
良い天気なのでサハリンまでくっきり見えました。
サハリンでもロシア人がこっちを見て「ハラショー!今日はニホンがくっきり見えるぞ、ほらご覧よエリザヴェータ!」とか言ってたら良いなぁ。
つぎは6年前に北海道に来たとき、ノシャップ岬で会ったおっさんに「利尻礼文はいいぞ、ぜひ一度行ってみると良い」と言われて以来ずっと行きたかった最北の島へ向かいます。
夕方発利尻島行のフェリーに乗りました。メインが登山なので登山口までのアクセス、早く降りてこれたら島一周ツーリングもできるのでカブも一緒に乗せてきました。
船上から。
屋久島の宮之浦岳と同じように利尻岳も晴天率がとても低いという話ですが見る限りでは雲一つありません。
これは期待できそうです。
この日の宿は北国グランドホテルのコテージ。コテージの方に管理人棟があってそこで受け付けします。前日予約ですごく安く予約できましたがとても広くて豪華でした。あまりに広いのでちょっと寂しいくらいでした笑
6日目 利尻岳&利尻島一周ツーリング
朝の7時くらいに登山開始です。
ルートは一番メジャーな北麓野営場から長官山経由のピストンです。
朝方は放射冷却で冷え込みました。気象庁のデータだとこの日、9月16日の利尻島の本泊の最低気温は8.1度なので利尻岳山頂(1719m)の気温は単純計算で氷点下3度くらいまでいったことになります。9月でこれは寒い。
長官山あたりから。
快晴じゃないっすか・・・!!!
これは胸が高まる!
気さくなお兄さんと写真を撮りあいました。
あとで写真を見返して何でこの頭に巻いたタオルを外さなかったんだろうと少し後悔しました笑
山にいるのに見渡す限り海が見える景色はとても新鮮です。
最北の100名山、登頂です!
まだ10時前ですが南側にはもうガスが湧き始めていました。360度の大パノラマとはいきませんでしたが大満足です。
礼文島が見えます。明日の今頃はあっちにいるんだな~
山頂で軽くごはんを食べてから下山。周囲は快晴なのにもうあんなにガスが湧いています。
予定よりだいぶ早く下山できそうなのでのんびり島一周ツーリングを楽しむことにします。
沓形埼灯台付近から。島のどこにいても利尻富士は凛々しい姿を見せてくれます。
島を一周すると角度ごとに違う表情を見せてくれるので全く飽きませんね。
アザラシがいました。
海の透明度がめちゃくちゃ高くてきれい。
時間がゆっくり流れています。
本日の宿は夕陽館という民宿。北国グランドホテルのコテージが安くなってるのは昨日限定だったみたいなので連泊できなかったです。
夕陽館は結構きれいな民宿。部屋は4人くらい余裕で寝れそうな広さでした。
一人旅で前日予約とかだと余ってるツインとかに格安で泊まれること、よくある気がします。広々使える反面、割と寂しいんですけどね。
この宿はランドリーも風呂もあって登山後には嬉しいですね。
風呂でさっぱりしたあと夕陽を眺めにすぐ近くの夕陽ヶ丘展望台というベタな名前の展望台へ行ってみました。
脳がとろけるぅ~~~~~~
あヒィ~
人の言葉を忘れそうになるほど贅沢な景色。
利尻岳、もしかすると早朝と夕方はガスが出にくいのかもしれない、と思ったり。昨日の夕方も雲一つなかったし。
次回
本当は礼文島での話も書こうと思ったのですが文字数がすごいことになりそうなので今回はこの辺で。
次回は
- 大満喫!晩夏の「花の浮島」
- 台風直撃!礼文島で避難勧告!?
- フェリー欠航で島にカンヅメ!?
読んでいただけると嬉しいです。