グレゴリー バルトロ65 レビュー
ブロガーみたいな記事を書いてみたくて、そこそこ需要がありそうなグレゴリーのバルトロ65(旧モデル)のレビューをすることにしました。
購入したのは2017年の初秋。モデルチェンジしたはずなので今は中古市場でしか手に入らないはず。某フリマアプリとか某ネットオークションで見かけて買うか悩んだら適当に参考にでもしてください。…やっぱ全然需要なさそうこの記事。
ただ、僕はどうしても伝えたいのです。
グレゴリーのバルトロは巷で圧倒的支持を受け凄まじい人気を誇っており、山で石を投げればバルトロユーザーに当たるとまで言われている(もちろん、バルトロユーザーに限らず人に石を投げてはいけません)わけですが、いくら大勢に支持されている神ザックだったとしても利用スタイルや体型に合わなければ使いにくいのだということを。
これ、普通に考えれば当たり前のことなんだけど最初のうちはやりがちな失敗な気がします。
さて、本題です。
回りくどい前置きの通り、バルトロは僕にとって使いにくいザックでした。
もちろんすべてが自分に合わなかったわけではないので、まずはざっと旧モデルのバルトロの構造と良いところをレビューしていきたいと思います。
目次
構造
上から順に
・天蓋
天蓋上側のポケットが2分割されているという変わった構造をしています。
・メイン収納
二気室構造ですが気室を分ける部分は完全に取り外し可能なのが個人的にグッド。
メイン気室は背面と底部分がガバっと開きます。
・ハイドレーションポケット兼アタックザック
小さいポケットとコードを通せるパーツ付きで、雨具と行動食、水が十分に入るサイズ感のアタックザックです。
・フロントポケット
ザック中央、縦向きに配置されたポケットです。中にはレインカバーが収納されています。
・背面&ウエストベルト&ショルダーハーネス
大きくカーブしたメッシュの背面です。このカーブの具合はパネルの裏に入っているパッドで微調整可能。
また背面はメッシュで本体と少し空間があります。冬山向きのザックではないのですがこの構造のおかげでピッケルを背中とザックの間にぶっ刺すやつ(伝われ)がめちゃくちゃやりやすい。
背面長は一段階調整可能。
ウエストベルトポケットは左右異なり片方は防水になっています。
・サイド
左右で構造が異なります。背負ったときの右側にはボトルホルダー、左側はメッシュのポケットになっています。
良かった点
この点に関しては様々な記事が出ているのであっさり終わらせます。
・ボトルホルダーが神
こいつはまじで使いやすい。背負いながらでもスッと手を後ろにやるとちょうどいいところにボトルホルダーがあります。角度もまた絶妙でストレスなくボトルが出し入れできます。
しかも使わないときは収納可能。底はメッシュなので水や細かい土埃などは溜まりません。
・天蓋のファスナー位置が良い
ファスナーがザック上面方向についているので、背面側水平方向についているもののようにファスナーを開けた時に荷物が落ちにくくなっています。これはとても快適。
・各種ショックコード、バックルの操作性が高い
悪かった点
期待が大きかった分良くなかった点はたくさんあります。もちろん僕にとっての意見なので参考までに。
・ウエストベルトの防水ポケットが小さい
昔のiPhoneかGPSデバイスしか入らない微妙なサイズ感。もちろん僕のスマホも入らないし、大きくなった最近のiPhoneも入らない。コンデジも入らないしかなり小さなメモ帳でもギリギリのサイズ感、せっかくの防水ポケットなのに一体何を入れれば良いんだこれ。
・天蓋が二分割されているせいで汎用性が低い
天蓋が二つに分かれていると小物が整理しやすいのは確かなのですが、別に100均で売っているようなメッシュポーチ使えば整理できるわけで。
分割されていることでちょっと長いものや大きいものが入らなくなるのがとても使いにくかった…
・背面パネルの形が背中と致命的に合わない
僕は身長174㎝、体重55㎏のやせ形で、バルトロは店頭で背負ってみてMサイズを選択しました。
店頭で背負ったときは10㎏の重りを入れて背負い、良さそうに感じたのですが、実際に15㎏とか20㎏とかで長時間背負って歩くと背面パネルの形状と背中がとにかく合わず、かなり肩に負担がかかりました。
色々と調整してみたのですが結局背中に合わせることができませんでした。Sサイズにしていたらまた違ったかもしれませんが…
ただ、とにかく背中に合わないにも関わらずそこそこ背負えてしまうのはさすがの荷重分散システムです。
・ザックカバーの位置が意味不明
なぜここにザックカバー収納してるのか理解に苦しむ。どうして…どうして??
フロントポケットの奥にザックカバーが収納されている。フロントポケットに荷物を入れていた場合その荷物を出さなければザックカバーを出し入れできないのです。
おとなしく底につけろ。
・フロントポケットが使いにくい
フロントポケットは大きいのですがその中央を縦にぶった切るようにファスナーが配置されているため、小物をたくさん入れてもファスナーが縦配置なので出し入れの際に落ちないか気を遣うし、大物を入れようとしてもファスナーが中央配置なので出し入れしにくいしポケットより一回り小さいものしか収納できないのです。
ここに問題なく収納できるのはテント内に敷く銀マットくらいでしょうか。
せめてファスナーが右か左に寄っていたらもう少し使用の幅が広がるのにな…
・カスタムがほとんどできない
ループがなぜかほとんどついていないためコードを付けてプチカスタムすることもできないのです。せめて天蓋外側にはループをつけて欲しかった。
総評
確かに良いザックです。
少なくともこのザックの前に使っていたモンベルのスーパーエクスペディションパック90(昔これを背負ってバスを待っていたら通りがかりの糞ババアご婦人に「汚ねぇズタ袋だな!!!!」と言われたことがあるのでたぶんザックじゃなくてズタ袋だと思います)と比べると圧倒的に使いやすいです。
ただ、間違いなく合わないひとも一定数存在します。僕の後輩も同モデルを使用していましたが僕と似たような評価をしていたので合わないのは恐らく僕だけではないでしょう。
結局バルトロは1年半使用した後引退してもらいました。(某フリマアプリにドナドナしました)
後継はマウンテンダックスのラトック。山では割と若い人がよく使っている印象の格安ザックです。がっつり背面長を調整できるのでバルトロより快適に背負えています。
まあ人気とか他の人の評価だけで買い物すると失敗しがち、ってことで今回はこの辺で
最後まで読んでくださってありがとうございました!