山とバイクと一人旅

脳みそが痺れるような景色が見たい

北アルプス最奥の山と温泉に行った時の話 前編 【赤牛岳】

手元にバイクも登山用品もゲーム機もないのでどう憂さ晴らしをしたものかと考え、記事を書くことにしました。

 

せっかくなので去年一番楽しかった登山について書くことにします。

 

目次

 

 

ルート概要

折立から入り、日本最後の秘境とか言われる雲ノ平経由で北アルプス最奥とか言われる赤牛岳に行き、日本で一番遠い温泉とか言われる高天原温泉に入って折立に降りるコースです。

めっちゃ楽しそうでしょ?

めっちゃ楽しかったわ。

 

そしてなんと驚き、この登山は同行者がいます。同期のKと後輩のYです。

友達、いるんすよ。

 

詳細は以下の通り

 

1日目

折立ー太郎平ー薬師沢小屋ー雲ノ平(テント泊)

2日目

雲ノ平ー水晶岳ー赤牛岳ー水晶岳ー雲ノ平(テント泊)

3日目

雲ノ平散策ー高天原(小屋泊)

4日目

高天原ー大東新道ー薬師沢小屋ー太郎平ー折立

 

※注意:このスケジュールはコースタイムよりかなり早いペースで歩くことを前提に組んでいます。初心者や体力に自信のない方、ブランクのある方は絶対に参考にせず余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

 

僕とKの強いこだわりで、温泉と赤牛岳は絶対に行きたかったのですが授業の関係上4日間しか休みが確保できないため、上記のようなきつめのスケジュールを組みました。

3日目はゆる~いスケジュールを組み、ゆっくり温泉を楽しむという寸法です。

 

1日目 地獄の薬師沢~雲ノ平の直登

初日の早朝、Kの車に乗って折立に向かいます。

 

この日は通常2日かけて行くべき雲ノ平まで行かねばならないのでできるだけ早く折立に到着しなければならないのですが、折立に至る有峰林道は夜間や早朝は利用できないので出発時間はあまり早く設定できません。

 

なので食料を軽量化(なんと大奮発して食事を全部アルファ米にして、3日目の夕食は小屋の夕食を食べることにしました!)し、いつもどっさり持っていく酒なども最小限に抑えました。

 

さて、折立に到着するとできる限り早く準備をし、登山開始です。今日の最大の鬼門は薬師沢小屋から雲ノ平に至る、標高差450mの何の変化も展望もない急登です。

 

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ゴゼンタチバナ

 

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みんなのアイドル、アラレちゃん

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ミズバショウかな?

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群生地のニッコウキスゲは盛りでした

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天気は薄曇りなものの、向かって左手にくっきりと薬師岳雄大な山容が広がっていて気持ちが良いです。

 

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もうすぐ太郎平

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今年はコバイケイソウの当たり年だそうでうじゃうじゃ生えています

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標高があがってきたのでこの子たちもまだ咲いています

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太郎平から薬師岳方面

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薬師沢に向けて降ります。奥はたぶん水晶岳

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薬師沢小屋。きもちいい~~~~

あまり調子は上がらないもののなんとか薬師沢小屋に到着です。(写真は出発した後に撮ったやつだけど)沢の合流地点にある小屋で、すごく気持ちのいいところです。稜線に建ってる山小屋とは少し違った山小屋感があってすこ

小屋の前のデッキからつり橋を渡り、すぐに急登が始まります。時刻はほぼ予定通り、この先の急登でバテなければ余裕を持って雲ノ平山荘に到着できるでしょう。

 

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雲ノ平への登り口 左の道は高天原温泉へ至る道です

急登はペースを崩したくなかったので写真なしです笑

 

 

 

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アラスカ庭園に到着

急登は無になって登り、木道末端からアラスカ庭園までの案外長い道を歩きました。

ここが「日本最後の秘境」と呼ばれる雲ノ平の端っこです。

ここから意外と微妙なアップダウンのある雲ノ平を歩き、山荘へ向かいます。

 

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雲ノ平、めっちゃ楽しいし景色も割と良いので撮影がはかどるのですが、今回は足に結構疲労が溜まっているのと明後日に散策タイムを設けているので撮影もそこそこに山荘を目指します。

 

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雲ノ平山荘が見えてきました。

つかれた~

 

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雲ノ平山荘の食堂。食堂に限らず雲ノ平山荘は全体的におしゃれです。

食堂のラストオーダー前だったので奮発しておやつを食べることにしました。

 

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ごろっとお肉が入っていて最高~~~~

 

疲れも吹き飛ぶ美味しさです。

3人で涙を流しながら食べました。

 

その後少し離れたテント場に移動し、幕営して夕食です。

 

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アルファ米を食ったあと、きのことベーコンを炒めたやつを食べました。

 

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食後に後輩のYがモンベル野点セットを使ってお茶を点ててくれました

苦くてたまらんうまい~~~

 

雲ノ平のテント場は石がごろごろしているため広いですが見た目より幕営できる場所が少ない感じです。電波はドコモでも届きません。ラジオも届きにくかった記憶があります。

コースタイム通りだとどの登山口からも1日で到達できないところにあるので金曜日とはいえそんなに混んでないだろうと思っていたのですが、16:00を過ぎても次々に登山者がやってきて、18:00ごろには割と埋まっていました。真夏とはいえ18:00過ぎに到着して幕営している人が何人もいたのは結構驚きました。事故に合わないと良いのですが・・・。

 

2日目 雲ノ平ー赤牛岳 地獄のド快晴ピストン

 

この日はテントは張りっぱなしにしてサブザックで赤牛岳を目指します。

赤牛岳は「北アルプス最奥の山」と呼ばれる山で、北アルプスの主要な縦走路から外れた稜線にあるため人が少なく静かで広大な山が楽しめる場所だそうです。

Kと前年に行く予定だったのですが天気が悪そうだったので延期して今年が初のチャレンジとなるのですごく楽しみです。

 

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水晶岳はどこから見てもかっこいい

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祖父岳から

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岩苔乗越から

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水晶小屋

水晶小屋に到着です。この小屋もすごい山小屋感あって好きです。

さて、ここからが地獄みたいに長い稜線です。赤牛岳までコースタイムで往復6時間、その間一切山小屋はありませんし、水晶岳から向こうにはほとんど登山者が歩いていないことが予想されます。

 

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水晶岳付近から

ピーカンです。雨だったり雲の中を歩くよりかはマシかもしれないですが、僕は思うんですよ、

快晴って正直飽きませんか?????

目の前に広がる絶景、最初は最高じゃ~んと写真を撮りまくり景色を堪能するのですが、しばらくすると絶景に飽きるというか感覚が麻痺してきてしまいます。

ガスのなかを歩いて一瞬視界が開けるとか、目の前にそびえる峰に被っていた雲が一瞬晴れるとか、そういうのの方が楽しくないですか…?

 

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先が長い…

 ようやく温泉沢の頭です。写真中央の赤っぽいのが赤牛岳です。クソ暑いのでこのまま高天原まで降りて温泉はいらない?とKが提案しましたが温泉は明日までお預けです。

 

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ヒーヒー言いながら静かな稜線を歩きます。

この稜線は北アルプスの主要な縦走路から外れていますし、赤牛岳は100名山でもないので連休だというのに登山者はほとんどいません。

静かな稜線歩きを満喫したいのであればかなりおすすめです。

 

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道中の写真がほとんどないのは察してください。飽きたんです。

何はともあれ、北アルプス最奥の峰、赤牛岳に登頂です。

 

長かった~~~(帰りも長いけどね)

 

ちなみに、北アルプス最奥と言われるこの山でもスマホの電波がわずかに届いていました。ロマンが足りねぇ~~

 

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赤牛岳はデカかった

帰ります。

赤牛岳周辺は赤茶けた砂礫に覆われていました。

chonai-yama.main.jp

このサイトの赤牛岳関連の記事を読んでからずっと行ってみたかった赤牛岳についに登頂できて感無量です。

 

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景色はどこを撮っても最高です。全体的に穏やかな山容ですね。

 

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帰ってきました。帰りの写真が極端に少ないのは以下略

それにしても、な、ながかった…

結局終日良い天気でした。滅茶苦茶日焼けしました。

この日の夜はアルファ米にサバをぶち込んで食いました。おいしかったです。(見た目が悪いので写真は撮りませんでした。)

 

 

今回はここまでです。ここまで読んでくださってありがとうございました!

 

後編は

・雲ノ平を散策

高天原温泉&湿原でまったり

・プチ沢登り気分の大東新道

って感じです。

 

次回もよろしくお願いします!

更新できるのはしばらく後になりそうですが…